ホルモン注射

当院ではGID(性同一性障害)の方のための、ホルモン注射を行っています。GIDのほとんど方がまず行う治療は、ホルモン治療です。性ホルモンを注射するだけで、睾丸(精巣)切除を行わなくとも女性化が期待できたり、豊胸術を行わなくとも胸のふくらみが期待できる治療です。メリット・デメリットをしっかりと説明させていただき、必要かどうかを考えていただいた上でホルモン治療を行っています。 

摂取の間隔には個人差がありますが、一般的に2~3週間に一度のペースで行います。適切な量のホルモンの投与が行われた場合、注入開始後1~4ヶ月後くらいから身体的変化が現れ始め、半年後くらいから不可逆の変化になります。

 

MtF(男性から女性へ)

筋肉注射でエストロゲン製剤、プロゲステロン製剤を投与します。

効果

  • 乳房が膨らむ
  • 肌のキメが細かくなる
  • ひげや体毛が薄くなる
  • 筋力低下
  • 体型の変化(腰周りの脂肪の増加)
  • 精巣・前立腺が委縮
  • 性欲減退、生殖機能の喪失

副作用

女性ホルモン投与中は血栓症、肝機能障害、心不全、心筋梗塞、脳梗塞、高血圧のリスクを高めますので、定期的な検査が必要です。

 

 

FtM (女性から男性へ)

筋肉注射でアンドロゲン製剤を投与します。

効果

  • 声が低くなる(咽頭軟骨肥大)

  • ひげや体毛の増加

  • 頭髪減少

  • 皮脂分泌増加→ニキビの増加

  • 体格の男性化、筋肉増強、体重増加

  • 体脂肪の男性化(皮下脂肪型→体脂肪型)

  • 月経停止

  • 子宮は委縮し、卵巣の無機能化

  • 陰核肥大

  • 性欲亢進

  • 皮膚色素の沈着

副作用

  • 男性ホルモン投与中は、多血症、肝機能障害、血栓症、高コレステロール血症、動脈硬化のリスクを高めますので定期的な検査が必要です。

 

 

 

 

注意事項

  • 薬の投与は、肩や臀部に筋肉注射で行います。
  • 筋肉の拘縮を避けるために、毎回注射部位を変える必要があります。

ホルモン療法を行うと、血液の凝固系・肝機能に影響が出る場合があります。

具体的には、血が固まりやすい・血栓ができやすい状態になったり・疲れやすくなるなど体調不良の原因になりときに重篤な疾患を招きます。

いずれの場合も、副作用の有無をチェックし投与量や投与間隔が適正かどうか、定期的に採血「血液検査」「血中ホルモン濃度」を行い、異常があれば適宜調整していきます。 

ケガや病気が原因で、手術が必要な場合には、ホルモン療法を一時的に中断する場合があります。

 

外科的治療

MTFの豊胸術と、FTMの乳腺切除術は、戸籍変更の条件には含まれていませんが、当院で手術が可能です。

戸籍上の性別変更まで行いたい場合には、裁判所での決定が必要になりますが、ホルモン注射療法を続けているだけでは認められることはありません。

裁判所の許可得るためには、性別を外観上区別している器官(臓器)、男性の場合は、精巣(睾丸)と陰茎(ペニス)、女性であれば、卵巣と精巣を手術で取り除く必要があります。

ちなみに、男性の場合、膣、外陰部形成、女性の場合、膣閉鎖、ペニス形成は必ずしも必要ありません。日本国内で性転換手術を受けるためには、精神科専門医2名の診断書が必要になってきます。

 

施術を受けられない・注意を要する方

    • 血栓性静脈炎や肺塞栓症およびその既往がある場合
    • 心臓疾患、腎臓疾患およびその既往がある場合
    • 肝臓障害のある場合
    • 癌の診断がある場合
    • 抗凝固剤を服用している場合
    • 糖尿病患者、血糖下降剤を服用している場合
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